フリーランスと個人事業主では具体的に何が違う?

フリーランスと個人事業主(個人成り)では何が違うのでしょうか。一見、前者が自由気ままに働いている人で、後者がお堅い仕事をしている人というイメージがあります。しかし、実際はそうではありません。

そもそもフリーランスと個人事業主を比べるのが正しくありません。カテゴリーの異なる概念なので、本来両者は同次元で比べるものではありません。では、それぞれ具体的に何を指すのかを詳しく見てみましょう。

まずフリーランスですが、これは働き方を示しています。企業などに所属することなく、自分自身でその都度仕事を取ってくるという働き方をイメージするとわかりやすいでしょう。ライターやプログラマー、デザイナー、イラストレーターなどクリエイティブな職種にフリーランスとして働く人が多いですが、実際はあらゆる職種にフリーランスが存在します。

個人事業主も、企業に所属せず個人で仕事を取るという意味ではフリーランスと同じ働き方です。ただ、「個人事業主」とあえて言う時は、税務署に開業届を出している人と限定されることが多いです。実際は、反復継続して仕事を得ている法人ではない個人が個人事業主になりますが、開業届の有無によって税務的には個人事業主か否かが分かれます。

開業届を出して個人事業主になるメリットは、確定申告で青色申告の特別控除が受けられることです。青色申告には帳簿付けなど面倒な作業はありますが、ただフリーランスを名乗っているだけよりも、青色申告承認申請を出して個人事業主として営業する方が、税制上さまざまな優遇を受けられるというメリットがあります。